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不動産の売却を考えるときに、やってしまいがちなのが親バカ的な加算評価で売値を考えてしまう事です。

買う側からするとシビアに減点評価してきますので、能天気に構えてるとその差は開く一方で「何で売れないんだろう」と首をひねることになります。

思い入れがあったり、目論見があったりしてなるべく高く売りたいという気持ちはわかります。ですが基本的に売買は売手と買手の希望がある程度すり合わないと成立はしません。

「売り急いでないんだ」「別に売れなくてもいいんだ」と言うのであれば売りに出す必要はありません。「どうしても売って欲しいので、あなたの希望を言ってくれ」と言う人が現れるまで、今のまま置いておけばいいのです。

売手としてはどうしても贔屓の引き倒しで「道は狭いけど土地は広いから高く売れる」「土地は変形だけど周囲が静かだから高く売れる」と何にでも最後に「高く売れる」という願望がついて回ります。なので一般的な不動産屋が提示した査定額に「これくらいいいだろう」と必ず上乗せしてしまいます。まぁ、それを見越して不動産屋側で査定額を下げれば問題ないんですが、それをすると「査定額が高いところが高く売ってくれる」となって買い手に無視される情報になるだけなんですよね。

高下駄を履いたうえで背伸びをすればひっくり返るのは当然なので、結果として「いつまでたっても売れない」となってしまいます。

贔屓の気持ちはわかりますが、売却の際は心を鬼にして減点評価しましょう。