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相続対策のために遺言書を用意しておくというのは割とよくされるのですが、実はこれには大きな穴があります。

遺言書というのは当然ながら「自分が死んで初めて有効になる」ものですので、今日まで元気で明日にポックリ死ねばいいんですが、認知症になったり、患って長期間意識が無いとかになると財産に関して家族でも一切触れないという事態になってしまいます。

そこで個人的にお勧めなのが家族信託というものです。

これは家族の一人を受託者として信託契約を結び、財産の処分や管理の権限を与えておいて、最終的に財産から報酬を受け取れるというものです。

例えば自分の死後、遺された配偶者の生活を面倒見させるといった指示も可能ですし、認知症になったりしても不動産を処分するとかで介護費用を捻出することも可能です。

ある意味遺言書より弾力性があり、二次相続の対策もできるのでとても便利です。

不動産の名義変更とか必要なので、「どうしても名義を変えたくない」という考えだとどうしようもないですね。その場合はリスクを承知で遺言書とかに頼ることになるでしょう。